不安との向き合い方

わたしたちは日々の中で、
さまざまな不安を抱えながら生きています。

これからどうなるのだろう…。
うまくいかなかったらどうしよう…。
こんなままで大丈夫だろうか…。

はっきりした理由がある不安もあれば、
理由はよくわからないのに、
なんとなくこころが落ち着かない日もあります。

不安は、できれば感じたくないものです。

ですが、不安をなくそうとすればするほど、
かえって強く意識してしまうこともあります。

この記事では、
不安な気持ちとどう向き合えばよいのかを、
仏教と心理学の視点をまじえながら考えていきます。

不安を感じることはおかしなことではない

不安は、こころが自分を守ろうとするときに生まれる自然な反応です。

先のことが見えないとき、
人は不安になります。

  • 仕事のこと
  • 人間関係のこと
  • お金のこと
  • これからの生活のこと

生きているかぎり、
不安をまったく感じずに過ごすことは難しいのだと思います。

だからまずは、
不安を感じている自分を
「だめだ」と責めなくてもよいのかもしれません。

不安は、まだ起きていない未来を考えすぎることで大きくなる

不安は、未来を思い浮かべるほどふくらみやすくなります。

不安なとき、わたしたちのこころは
「まだ起きていないこと」を何度も考えます。

もし失敗したらどうしよう。
悪いほうに進んだらどうしよう。
この先ずっと苦しいままだったらどうしよう。

ですが、未来のことは、
まだ誰にもわかりません。

起きていないことを考え続けるうちに、
こころだけが先に疲れてしまうことがあります。

不安が強いときは、「いまここ」に意識を戻す

不安なときほど、未来ではなく「いま」に戻ることがこころを助けます。

不安は、未来へこころが飛んでいくことで強くなります。
だからこそ、

  • 呼吸を感じる
  • お茶を飲む
  • 目の前の作業をひとつだけする
  • 足の裏の感覚に意識を向ける

そうした小さなことが助けになります。

特別なことをしなくても、
「いま、ここ」に意識を戻すだけで、
こころが少し静かになることがあります。

わたしは不安なとき、あえて人と話すようにしています。
とりとめのない会話で良いんです。
「話す」ことで、少し気持ちが切り替わる気がします。

最初は、話す気力もない…となるかも知れませんが、
不安なこととは関係のない会話がはじまれば、
案外、気持ちが逸れるものです。

不安なときは考えを整理する

不安は、頭の中だけで抱えるより言葉にすると少し整いやすくなります。

不安が強いときは、
頭の中でいろいろな考えが混ざり合っています。

そんなときは、

「何が不安なのか」
「いまできることはあるか」
「いまは考えても答えが出ないことか」

を分けてみると、
少し落ち着くことがあります。

紙に書いてみるのもよい方法です。

不安を言葉にすると、
あいまいだったものが少し見えてきます。

不安との向き合うには「全部解決しようとしない」ことも大切

不安は、すぐに全部なくさなくてもよいのだと思います。

不安があると、
すぐに答えを出したくなります。

ですが、人生には
すぐに答えの出ないこともたくさんあります。

そんなときは、

「いま決められることだけ決める」
「今日はここまででよしとする」

と、小さく区切ることも大切です。

全部を一度に解決しようとしないことが、
こころを守ることにつながる場合もあります。

〇〇だったらどうしよう、と不安になったときは

(自分のミスで)〇〇になっちゃったらどうしよう…
そんな風に思ったときは、「ただ、正す」と思う。

ブッダは、こう教えてくれました。

  • 正しい考えをする
  • 正しい行いをする

とくに自分のミスで不安なことがあったとき、
自分を責めて、不安に駆られて・・・

起こってしまったことは戻せない、
でも、自分の考え方、行いで、未来は変えられます。

もし仮に間違いがあったのなら、ただ、正しましょう。
今から正せば良いのです。

変わり続けるものに執着しすぎない

仏教の視点では、
不安の背景には「先をコントロールしたい思い」があるとも考えられます。

わたしたちは、
できれば安心できる状態を保ちたいと思います。

この先も大丈夫であってほしい。
悪いことは起きないでほしい。

そう願うのは自然なことです。

ですが、
現実はいつも移り変わっていきます。

ブッダは、
すべては変わっていくもの=無常だと説きました。

変わっていくものを
完全に思い通りにしようとすると、
こころは苦しくなります。

だからこそ、
先をすべて支配しようとするのではなく、
変化の中で生きている自分を受け止めることが大切なのかもしれません。

不安がある日も、そのままで大丈夫です

不安がある日も、こころを整える途中にある大切な一日です。

気持ちが落ち着かない日。
理由もなくそわそわする日。
先のことを考えて、こころが重くなる日。

そんな日もあります。

ですが、その日があるからこそ、
自分のこころの動きに気づけることもあります。

不安を感じる自分を責めるのではなく、
「今日はそういう日なんだな」と
やさしく受け止めること。

それが、不安と向き合うための
静かな一歩になるのだと思います。

まとめ

不安は、なくさなければいけないものではなく、
やさしく向き合っていくものなのかもしれません。

未来が見えないからこそ、
人は不安になります。

それは弱さではなく、
自然なこころの働きです。

だからこそ、
不安を責めるのではなく、
気づき、少しずつ整えていくこと。

その積み重ねが、
こころを少しずつ落ち着かせてくれるのだと思います。

あなたが不安と少しでも、
やさしく向き合えますように。

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